| 番号 | タイトル | 著者 | 掲載誌 | 日記 |
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| No.21 | 『衣がえしの君』 | 河村恵理 | プリンセス・コミックス | 1996.09.07 |
河村恵理さんの「時代ロマンシリーズ」の6冊目です。今回は、悲恋ものが満載という感じですね。『衣がえしの君』タイトルにもなっています。平安末期、小松の大臣(平重盛)の重臣・斎藤家の若さまの時頼くんと、雑仕の娘・横笛の悲恋物語。やるせない、せつない恋のお話です。少女の本気っていうのは、物理の法則さえねじ曲げられるものなのですっ! 本気で願えば何事もかなう、たとえ月のお月さまでも本物になる。でも・・・。 『方塞がりの辻』平家の三位中将(平重ひら)の鎌倉に人質の身となり、長者の娘・千手がお世話をすることになりますが・・・。タイトル「方塞がりの辻」は、中将が鎌倉の御所(頼朝)に向かって、恐るべき洞察を語るその内容を示すと思われます。(もちろん、中将自身の運命も「方塞がり」なのですが。)時が濁流となって押し流していく諸々の事々。その流れに身をひたし、流れの先を見据えながら、中将が心寄せたのは、ほんの少し立ち止まった辻で、ほのかに見えた千手観音だったのでしょうか。 『布引き』平通盛とその北の方・憲子のお話。都を落ちていく夫を追いかけていくその妻というのは、義経とその北の方もそうですが、なんともすごいなぁと思うばかり。当時、おそらくそれまで旅ということもしたことがなかったのだろう貴婦人なんですもんねぇ。どこまでも追いかけて行く者、そして、静かに後を守っていこうとするもの、と。今度は建礼門院のお話を描いてくださいっ!『竹葉』ついに出た御大・平清盛と白拍子・祇王のお話。何も言うことはありません。これを読むと、清盛さんって、案外いいヤツなんじゃ・・・って思ってしまいそう(笑) あくまでも「案外」以上ではないけども。 『斧の柄』時代は下って、戦国時代。岡崎城の若さま・千松丸と、義理の妹・お大のお話。今回の一番のお気に入りです。お大は水野忠政の娘、千松丸は後の松平広忠ですから、当然、そのふたりの息子は(ふっふっふっ)。でも、この後、お大は別の男のところへ嫁ぐし、広忠は若くして死んじゃうし、ふたりの息子は並々ならぬ苦労をすることになる・・・。でも、河村さんの描く、おさな恋って好きなんだよね。 『花の道行き』佐々成政と村娘・早百合のお話。うううっ、こういうのって好きだけど苦手(<なんじゃそりゃ)。心の鬼はね、どうしようもない。起こしてしまったことはもはやとりかえしがつかない。そういうの重ねていくと、命がたわんでしまうんだろうか・・・。 |